こころ

今週のお題「忘れたいこと」

  昔の自分について、思いをはせるタイミングというものがある。別に何がきっかけ、というわけではないのだが、突然ふっと思い出したりする。最近は、突然寝る前に中学1年生の頃に喧嘩した友達の事を思い出してしまった。その喧嘩が決定的な原因になって、その子とはもう会う事はないのだけれど、喧嘩した後にもらった手紙の事も一緒に思い出して、夜中に引き出しを探すまでしてしまった。結局、手紙は見つからなかった。寝る時間がいつもより2時間も遅くなってしまった。

 

 手紙を読みたかったわけでなはないのだろう。過去の自分に、なりたかったんだと思う。ふっと思い出した過去の後悔とか過ちとかを今の自分が編集し直すことは出来ないのだけど、願望はあった。過去の自分になって、やり直しをしたかったのかもしれないと思った。

 

 わたしの場合、昔のことを思い出す時というのは寝る前が圧倒的に多い。特に、寝付けない時。

 できることなら、昔のことはあまり思い出したくない。思い出す時って、大体嫌な事ばかりだし。昔の自分をやり直して思い出を取り返してしまいたくなるし。後悔に襲われて劣等感さえも出てきてしまうし。過去の自分を認められないから、今の自分も認められなくなってしまうし。

 

 とにかく、積極的に考えたくないことが昔の自分のことなのだ。

 そんなわたしが、最近寝る前以外でふっと昔の自分について考えるタイミングがあった。昔の自分に似てる人を見かけたとか、そんなすぐに思いつくようなありきたりな場面でなく、唐突にやってきた。 

  職場に、小学5年生の男の子がいる。小学5年生にはとてもじゃないけど見えないほど、見た目も中身も幼い。初めて見た時は、1年生かと思った程だ。その子が、先日、好きな女の子ができたという話をしてくれた。見た目も中身もとても幼く、声も高いし女の子のように見られてもおかしくないけど、やっぱり5年生になると恋のひとつもするんだなあ、となんだか嬉しくなった。

 わたしが5年生の時、どんな恋をしていたかな、とふっと思った。ここで、小学生の時のあまり思い出したくない思い出たちがわたしを襲ってきた。

 

 友達が少なかったとか、先生に嫌われていたとか、悪口を言われて泣いて帰ったとか、野外学習の班決めで揉めたとか、自分の頑固な性格ゆえ喧嘩した友達のこととか、たくさん思い出すんだけど。

 あの時、自分はなにを思ってなにを感じていたのかが、全く思い出せなかった。それはいい思い出だと、思い出せる。思い出したくないような思い出に、大嫌いな昔の自分のことに、感情が付属していないことに気づいた。

 

 このブログを書くにあたって、今まで以上に昔の自分と向き合った。少し、疲れてしまった。